
金にはなぜ価値がある?永く愛せるジュエリーを選ぶために知っておきたいこと
ジュエリーを形づくる「金」。
金はただ美しいだけでなく、希少性や耐久性、加工のしやすさなどのさまざまな魅力を持つ素材です。
そのため金は、昔から価値あるものとして大切にされてきました。
金に価値があることは世界中で知られていること。
でも、誰がそう決めているのでしょう?
また金の価格が変わることは、ジュエリーにどのように関係しているのでしょうか。
そもそもなぜ金には価値があるのか。
その価値は誰がどのように決めているのか。
なぜ金の価格が上がると、ジュエリーの価格まで変わるのか。
今回はそんな「金の価値」についてをそのルーツから価格の仕組み、ジュエリーとの関係までご紹介していきます。
- 目次 -
01|なぜ金には価値があるの?

金に価値があると言われている理由は、
「希少性・美しさ・耐久性・加工性・実用性」にあります。
ジュエリーや装飾品はもちろん
スマートフォンやパソコン、医療機器などの身近なものから宇宙・航空分野などの工業製品まで、さまざまな場所で使われている金。
金には、
電気を通しやすい
酸化しにくい
加工しやすい
薄く伸ばせる
長期間安定する
といった、さまざまな性質があります。
ひとつひとつの性質だけなら、金より優れた素材もあります。
金が特別なのは「美しく、希少で、加工しやすく、長く安定し、実際に役立つ」という性質を、バランスよく持っていること。
つまり金は「みんなが欲しがる綺麗な金属」であると同時に、「実際に必要とされる素材」でもあります。

そして金は、長い歴史の中で積み重ねられてきた信用も価値となっています。
金は、人類が古くから利用してきた金属のひとつ。
古代には、その美しさや変色しにくさから「神聖なもの」として扱われることもありました。
時代や国が変わっても、
「金は価値のあるもの」という認識は少しずつ広がり、
やがて金は貨幣や資産としても使われるようになっていきます。
国が違っても、言葉が違っても、
金そのものに価値があるという認識を共有できる。
こうして長い年月をかけて、
金には「価値があるもの」という世界共通の信用が積み重なっていきました。
装飾品であり、工業素材であり、資産でもある金。
希少性 × 美しさ × 耐久性 × 加工性 × 実用性 × 長い歴史による信用。
さまざまな要素が重なり合うことで、
金は現在まで高い価値を持ち続けているのです。
02|金はどこから来たの?

実は、金は地球上で作られたものではないと考えられています。
金は「元素」のひとつ。
とても重たい元素で、地球ができるよりもずっと前に宇宙での爆発や星同士の衝突などの途方もない現象によって生まれたと考えられています。
つまり、私たちが今身につけている金は地球ができる前から宇宙に存在していたものとされています。
そして金は、簡単に増やすことができない素材でもあります。
ダイヤモンドは炭素という元素からできていて、
その結晶構造を人工的に再現することでラボグロウンダイヤモンドを作ることができます。
一方、金はそもそも「金という元素そのもの」。
そのため、炭素のように原子の並び方を変えて金にすることはできません。
もちろん科学的に別の元素から金を作ること自体は可能です。
ただ膨大なエネルギーやコストが必要になるため、金を安価に大量生産する方法にはなっていません。
「欲しいから、たくさん作る」ということが簡単にはできない。
これは、金の希少性に対して大きなポイントのひとつです。
03|金の価値を決めているのは?

では金の価格は、いったい誰が決めているのでしょうか?
実は、誰か一人が決めているわけではありません。
金は世界中の投資家、銀行、金の取引会社、中央銀行、ファンド、ジュエリー業者、金を使う企業などの「買いたい」と「売りたい」のバランスによって価格が動いています。
買いたい人が増えれば取引する価格も上がり、買いたい人が減ると価格も下がります。
世界中の市場で、
「いくらなら買いたい?」
「いくらなら売りたい?」
という取引が絶えず行われ、その結果として価格が動いているのです。
では、なぜ今、価格が上がっているの?

金の価格は、さまざまな要因によって変動します。
インフレや景気後退への不安、
戦争や地政学的なリスク、
金利や為替の変化などもそのひとつ。
特に最近は中央銀行による金の保持が続いていることや、世界情勢への不安、アメリカの金利をめぐる思惑などさまざまな要因が重なっています。
こうした状況になると、
「株や通貨だけで資産を持っていて大丈夫?」と考える人が増え、世界中で価値を認められている金を資金に移そうとする動きが強まることがあります。
もちろん、「不安があるから必ず上がる」という単純なものではありません。
それでも経済や金融市場への不確実性が高まった時に金の需要が増え、価格を押し上げる要因になることがあるのです。
04|金が高くなると、なぜジュエリーも値上がりする?

金の価格が上がると、金を素材としているジュエリーも値上がりをすることになります。
理由はとてもシンプルで、「ジュエリーを作るための材料」が高くなるから。
同じジュエリーを作る場合でも、金の価格が上がると以前と同じ価格では作り続けることが難しくなります。

<簡単な流れ>
①金の価格が上がる
↓
②ジュエリーの材料費が上がる
↓
③同じ価格では作り続けにくくなる
↓
④ジュエリーの販売価格も上がる
ただ金が上がった瞬間に、全部のジュエリーが値上がりするわけではありません。
在庫や仕入れのタイミングがあるので、金価格の上昇がジュエリーの価格に反映されるまでにはタイムラグがあることもあります。
ブランドによって値上げのタイミングが異なるのも、その理由のひとつです。
05|金の価値を知って、楽しくジュエリーを選ぶ

ここまで「金」の価値についてお話してきましたが、ジュエリーの価値は金の価格だけで決まるものではありません。
職人の技術、石の品質、仕立ての細やかさ、着け心地、長く使える品質。
ジュエリーにはさまざまな価値が詰まっています。
「このジュエリーには、どんな素材が使われているんだろう?」
「今の価格の中には、どんな価値が含まれているんだろう?」
素材や歴史や価値を知ることでさまざまな角度からジュエリーを選ぶことができます。
ジュエリーを選ぶときには「今の価格」だけでなく、長く身につけるものとして考えてみるのもひとつかもしれません。
最後に
金は日本でも昔から発掘されてきました。
「小判も金だった」と聞くと、少し身近に感じるかもしれません。
金は、長い年月が経っても変質しにくい素材。
昔の金が溶かされ、形を変え、今の時代のジュエリーになっている可能性もあります。
もしかしたら、今指元で輝いているジュエリーもかつては江戸時代の小判だったかもしれません。
そう考えると、金って少しロマンがありますね。
毎日身につけるジュエリーだからこそ、ご自身にとって大切にしたいと思えるひとつを見つけてみてください。
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